蚊の口ばしは髪の毛のようなのにどうして人を刺せるのか?

この疑問に考えるためには、実際に蚊が刺しているところを、虫メガネで見てみることです。と言っても、あとでかゆいのでしゃくにさわりますが。


蚊の口ばしが、一本でなく二本であることに気づきましたか。一つは上唇で、二本の毛か らなっていて、その先はキリのようにとがっています。もう一つは下唇で、前のほうに巻いてサヤをつくり、上唇を包んでいます。


蚊が、人間の肌に下唇を当てると、その中に包まれているキリの役目をする毛が肌に傷をつけます。それから、上唇が深く刺さり、血を吸うのです。

 

その際、下唇は、後ろへたわんでいます。 人間の血は、体の外に出るとすぐ固まる性質がありますが、蚊の唾には血を固まらせない成分が含まれているので、その心配は要りません。