トンネルの中の電灯はなぜオレンジ色か?

高速道路などのトンネルでは、オレンジ色のナトリウム灯が使われています。トンネルという異空間が、あの色でさらに不思議な雰囲気を醸し出します。
見るものすべてオレンジ色。さっきまで緑色をしていたTシャツも、青いトレーナーもオ レンジに変わるのです。
あまり気持ちのいいものではありません。しかし、オレンジ色にするにはちゃんとわけがあるのです。

スピードを出して走る高速道 路では、前を行く車がはっきり見えることが大切。それには、そのスペクトルが可視領域全体に分布している白色光より影がはっきり見える一種類の色の光のほうが適しているのです。

それではなぜオレンジ色かと言えば、波長が長いため。光の波長は、紫、青、黄、オレンジ、赤の順で長くなります。

霧やもやが発生したときに は、なるべく波長の長い光のほうが、より遠くまで見えるので、オレンジ色が使われているのです。

ちなみに、夕焼けが赤くなるのも、フィリピン上空にいる太陽の光が、西の空にある水蒸気や地面から舞い上がったホコリを通ってくるため、赤い色だけが日本に届くのです。