果物は熟れるとどうして色が変わるか?

柿の実がたわわになっている田園風景は、昔ながらの日本の秋という感じで風情があります。毎年秋になると必ず色づく柿やミカン、どういう仕組みになっているのでしょう。
植物には、緑色の葉緑素、赤・橙・黄色のカロチノイド、赤・青・紫色のアントシアン、 黄色のフラボノイドという四つの色素が含まれています。
秋になって日射しが弱まると、葉緑素をつくる力が衰えて、壊れて薄くなってしまいます。 それで、柿やミカンは黄色が目立ってくるのです。
紅葉も同じ原理です。リンゴの場合は葉緑素が壊れてくると、アントシアンがつくられるようになるので、赤くなります。きれいな赤い葉ができるのには、昼間の日射し、夜の冷たさ、それに水分が必要です。

山奥の紅葉がきれいなのはこのため。緑のリンゴを急いで赤くさせたかったら、天気の良い日にひなたに出して、霧吹きで水をかけてやれば、翌日にはもう赤くなっています。