魚が一日中泳いでいられる理由

マグロが黒潮に乗って関東沿岸に姿を現わすのは夏の終わり。それから、さらに北に向かい、重さが八キログラムにもなると、太平洋を横切ってアメリカ西海岸まで渡っていくのです。

その間、ずっと泳ぎっ放しというから恐れ入ります。泳ぐために生まれてきたとも言えるマグロは、姿にもまったく無駄があり ません。つまり、見事な紡錘形で、胸ビレや背ビレなどは、泳ぐために邪魔 にならないように小さく、尻ビレも後方についています。

さらに、ウロコも小さいのです。泳ぎっぷりも見事で、最高時速一六〇キロでぐんぐん飛ばしていきます。マグロの群れに遭っても、あっという間にいなくなってしまう
ということになります。
大型の回遊魚には、カツオ、ブリ、サバなどがいますが、どれも紡錘形で似たような形をしています。