クモの糸は体の中ではどうなっているか?

雨上がりのクモの巣は、水の玉がキラキラ光ってそれはきれい。かわいらしいチョウや虫たちを捕る恐ろしい道具だということを忘れてしまうほどです。
クモはこの糸をどのようにしてつくるのかと言うと、お尻に糸いぼというものがあって、そこにある出糸管から糸を出しているのです。

出糸管の数は、糸いぼ一個に多いもので二百個もありますから、一本に見える糸も実は何本もがより集まったものということになります。

クモの糸は、体の中では粘液状になって袋に入っていますが、出糸管から出て空気に触れた途端、固まる性質があります。糸の成分はどれも 同じですが、出てくる糸いぼの位置によって、網をつくる糸、獲物を縛り上げる糸、卵をくるむ糸などに使い道が分かれています。

なお、網を張り替えるとき、多くのクモは古い糸を食べて消化してしまい、またそれを新しい糸をつくる材料として利用するという効率のいい使い方をしています。